再建築不可を再建築可能にする方法|隣地・セットバック・43条但し書きの4つ

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そもそも再建築不可になるのは、建築基準法43条の接道義務(幅4m以上の道路に2m以上接する)を満たしていないから。だから、この「2m」と「4m」を満たせるように土地を整えれば、再建築の道が開けます。順に見ていきます。

目次

方法①:隣の土地を買う・借りる

接道の幅が2mに少し足りない、という土地なら、これがいちばん確実です。隣地の一部を買い取る(または借りる)ことで、道路に接する幅を2m以上にする。 たとえば接道が1.8mしかないなら、隣から20cm分の細長い土地を分けてもらえば、2mを満たせます。

隣地の所有者との交渉と、土地の分筆(土地を分ける登記)の手続きが必要で、費用もかかりますが、接道義務を満たせば土地は「再建築可能」になり、価値が跳ね上がります。隣の人にとっても、境界がすっきりするメリットがあるので、話がまとまることは少なくありません。

方法②:セットバックする

前の道路が「幅4m未満」の場合に使う方法です。自分の敷地を後退させて、道路の中心から2m(両側合わせて4m)を確保する。 これをセットバックといいます。

工事費用の相場は30〜80万円程度。ただし2つ注意点があります。ひとつ、後退させた部分は自分の土地として使えなくなる(道路扱いになるので、塀・門・車・ガレージは置けません)。敷地が実質的に狭くなります。もうひとつ、その分、建てられる建物も小さくなります。一方で、セットバックした部分の固定資産税は、自治体に申請すれば非課税にできる場合があるので、確認する価値があります。

方法③:位置指定道路として申請する

敷地が接している私道などを、一定の基準を満たすよう整えたうえで、「位置指定道路」として自治体に認めてもらう方法です。これが認められれば、その道は建築基準法上の道路として扱われ、接道義務を満たせます。私道の所有者や関係者の同意、道路の幅や構造の基準を満たす必要があり、手続きは専門的なので、建築士や行政書士のサポートを受けるのが一般的です。

方法④:43条但し書きの許可を取る

上の3つが難しい場合の救済措置が、43条但し書き(43条2項2号)の許可です。建築基準法43条には、接道義務を満たさなくても、一定の条件を満たせば特定行政庁(市町村)が建築審査会の同意を得て再建築を許可できる、という例外規定があります。

許可の要件は、敷地の周囲に広い空き地があるなど、交通・安全・防火・衛生上の支障がないこと。ただし細かい基準は自治体ごとに違い、「道路状の空間を4m確保する」「2階以下の専用住宅に限る」「接する権利者全員の同意を得る」などが求められることもあります。

ここで大事な注意点を2つ。但し書きは「権利」ではなく、行政の裁量による許可です。申請しても下りないことがあります。そして、一度許可が下りても、将来の法改正で効力が変わる可能性もゼロではありません。「但し書きがあるから絶対大丈夫」とは言い切れない、と理解しておいてください。

まず何をするか

順番はこうです。まず、本当に再建築不可なのかを、市町村の建築指導課で確認する。 そのうえで、上の4つのどれが自分の土地で可能かを相談する。隣地を少し買えば済むのか、セットバックで足りるのか、但し書きしかないのか——それは土地の形と接道の状況で変わります。

費用と手間はかかりますが、再建築可能になれば、土地の価値は大きく変わります。「再建築不可だから安く手放すしかない」と決めつける前に、まず可能性を調べる。それが、この土地でいちばん損をしない第一歩です。調べたうえで「やはり難しい・費用が見合わない」となったら、そのとき売却を検討すればいい。順番を逆にしないことが大切です。

よくある質問

再建築不可を再建築可能にする、いちばん簡単な方法は何ですか?

接道の幅が2mに少し足りないだけなら、隣地の一部を買う・借りて2mを確保するのが最も確実です。前の道路が4m未満ならセットバックで対応します。どちらも難しい場合に43条但し書きの許可や位置指定道路の申請を検討します。まず市町村の建築指導課で自分の土地に合う方法を確認してください。

セットバックの費用はいくらかかりますか?

工事費用の相場は30〜80万円程度です。ただし後退させた部分は道路扱いになり、自分の土地として使えなくなる(塀・門・車を置けない)ため、敷地が実質的に狭くなります。一方で、セットバック部分の固定資産税は自治体に申請すれば非課税にできる場合があります。

43条但し書きの許可を取れば、必ず再建築できますか?

必ずとは言えません。但し書きは権利ではなく行政の裁量による許可で、申請しても下りないことがあります。また要件は自治体ごとに異なり、一度許可が下りても将来の法改正で効力が変わる可能性もあります。「但し書きがあるから絶対安心」とは考えず、自治体で個別に確認してください。

再建築可能にすると、資産価値は上がりますか?

大きく上がる可能性があります。再建築不可のままだと買い手が限られ住宅ローンも組みにくいため安くなりがちですが、再建築可能になれば通常の物件に近い扱いになり、価値が跳ね上がります。費用と手間はかかりますが、売却前に再建築可能にできないか調べる価値は十分にあります。

出典e-Gov 建築基準法(第43条 敷地等と道路との関係)laws.e-gov.go.jp 出典国土交通省 建築基準法制度概要集mlit.go.jp

この記事は特定の買取業者・不動産会社への誘導を目的としていません。再建築可能にする方法は、接道の状況や自治体の運用で可否が変わります。ご自身の土地に即した判断には、建築士・土地家屋調査士・行政書士など、いずれの会社にも属さない立場の専門家や、市町村の建築指導課にご相談ください。

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